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急増!女性の梅毒まとめ【初期症状~感染経路~検査・治療方法】妊娠時の母子感染が怖い

梅毒は、性感染症の中でもよく知られている病気の一つです。江戸時代から男女を悩ませてきましたが、最近になって女性に急増しているために再び注目されています。女性は梅毒の症状に気づきにくく、また妊娠すると母子感染の危険性もあるので「自分には関係ない」とも言い切れない深刻さがあるんです!

ということで今回は、梅毒とはどんな初期症状があるのか、感染経路と予防の仕方、どのように検査・治療するのか、さらに妊娠時の梅毒の母子感染といった情報まで、梅毒に関する情報をまとめました。

梅毒とは?トレポネーマって何?なぜ急増してるの?

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1) どんな病気なの?梅毒の日本国内の感染者数や推移は?

まず梅毒とはどんな病気なのか、きちんと理解しておきましょう。

梅毒とは
  • 「梅毒トレポネーマ」という細菌によって引き起こされる感染症。世界的に広く見られる病気
  • 梅毒トレポネーマは大変小さな細菌で、熱や酸素不足にも弱いが、活動が活発的な細菌
  • 性行為が感染経路となることが多く「性感染症」のひとつとして知られている

かつて治療法がなかった時代には、症状が深刻なステージになると死に至る場合もあったことから怖い病気だというイメージがありましたが、戦後になるとペニシリンなどの抗生物質によって治療が可能な病気になっています。

抗生物質のおかげで命を落とすまで症状を進行させる人は少なくなってきたため、「古い時代の病気」と考えている人も少なくないようです。

  • 梅毒の流行状況(2006年~2015年)
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しかし国立感染研究所の報告によれば1987年をピークに梅毒感染者はいったん減少しているものの、2000年以降は梅毒は再び増加傾向にあります。全国で報告された梅毒の届け出件数は、平成26年におよそ1600件であるのに対し、2015年はおよそ2100件にまで増加しています。

「早期発見・早期治療」がポイントとされる梅毒。性感染症という特徴もあって、予防対策が最も大切だと言えるでしょう。

2) 女性こそきちんと予防・検査したい梅毒

梅毒の感染数には性差があると言われており、一般的に男性に多い感染症だと言われています。ただし女性でも安心することはできません。最近になって初期症状を訴える女性も増えている様子です。

女性の梅毒患者が急増中!
  • 特に近年では女性が急増しているのが特徴
  • 今や梅毒患者の1割は女性だと言われている
  • 現在も年間30%というものすごい勢いで増加している
  • 梅毒の年代別推移【男性】(2006年~2015年)
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  • 梅毒の年代別推移【女性】(2006年~2015年)

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上のグラフは年齢階級別ですが、男性(上のグラフ)は20歳代から50歳代、女性(下のグラフ)は20歳代から40歳代が増加していますね。このような女性に急増している現状を受けて、厚生労働省でも次のような啓発リーフレットを作成しているほどです。

  • 厚労省からの梅毒啓発リーフレット

女性には、妊娠・出産があるので、子供に母子感染させないためにも、早期に検査・治療して完治させておくことが何より大切なんですね。また、女性でもきちんと予防できますから感染対策も欠かせません。

では、もし感染していたとしたらどんな初期症状が出るのか、気になりますよね。特に女性の初期症状は気づきにくいと言われていますので、次章の内容を理解しておきましょう。

梅毒の初期症状の特徴!皮膚・鼻・唇にバラ疹やしこり

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梅毒には多くの性病と同様に潜伏期間があり、その潜伏期間は幅広く「1~13週間(平均して3~4週間)」。その後に初期症状が現れます。

1) 女性の初期症状は男性とココが違う!気づきにくい

症状の違いで目立つものはあまり無いようですが、男性と女性では性器が異なるので、初期症状が現れる場所も少し異なります。そして、「症状の程度や見られやすさ」に少々性差があります。

梅毒の症状 男女の違い
  • 同じ症状でも男性では強く見られて、女性では軽い
  • 自覚症状は女性より男性の方が強い
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2) 【男女別】どんな初期症状が見られるの?

梅毒には第1期~4期にわたって段階的に症状が変化していきます。梅毒の初期症状は、専門的には「第1期」と呼ばれるものです。どんな症状が現れるのでしょうか。

・梅毒の初期症状1) 感染部位にできる「しこり」

初期症状でもっとも分かりやすいのが、「初期硬結」と呼ばれるもの。5~20mm程度、だいたい小豆くらいのコリコリした小さな赤い隆起(しこり)が感染した部位にできます。[/surfing_su_box_ex]

梅毒の初期症状:初期硬結ができる部位
  • 男性では陰茎やくちびる
  • 女性では大陰唇や小陰唇、くちびる
    また、

  • 肛門
  • 口の中
  • のど
にも初期硬結ができてしまう

この初期硬結は2~3週間ほどで跡形もなく綺麗に消える場合と、見た目が汚らしい「潰瘍」になってしまう場合があります。この潰瘍を「硬性下疳」と呼びます。

硬性下疳とは
  • 硬く盛り上がったしこりで、初期硬結と同様にほとんど痛みがないことが特徴
  • そのため自覚症状として気づかれないことも多い
  • 男性であれば半数、女性であれば3人に1人は気づかずにいると言われる

・梅毒の初期症状2) リンパの腫れ

しこりにつづいて見られる梅毒の初期症状が「太ももの付け根にあるリンパ節の腫れ」。ただしこのリンパの腫れもほとんど痛みがなく「ただ腫れている」のが特徴的です。

リンパ節の腫れは主に太ももの付け根にできることが多いと言われています。
個人差はありますが、こちらの症状も初期硬結や硬性下疳と同様に、2?3週間すると自然に腫れが収まり、消えてしまうのです。

3) 初期症状の後の無症状に注意!自然治癒する?

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初期硬結や硬性下疳でできる「しこり」も、リンパ節の腫れも、痛みやかゆみ等の症状が見られず自然と治ってしまうことから、この段階で「梅毒が治った!」と勘違いし、梅毒を見過ごしてしまうことも少なくないようです。

体内には梅毒の病原菌がいてどんどん症状が進行しているにもかかわらず、表面的には治ったように感じられてしまうのはとても怖いですね。

ちなみに、国立感染症研究所・感染症情報センターのホームページによると、梅毒は自然治癒の可能性があるそうです。

『I期からII期への移行期、 II期の発疹消退期などに皮疹がみられない場合(潜伏梅毒)や、 陳旧性梅毒(既に治癒しているが血清反応のみ陽性)を無症候梅毒という。大半の患者は無症候梅毒で終始し自然治癒していると考えられている。また、 顕症梅毒においても自然治癒があると考えられるが、 正確な統計はない。』梅毒の臨床症状、 検査と診断、 治療

しかし、やはり不確実ですし、自然治癒できなかった場合には、症状が悪化してステージが進んでしまうことになります。

症状が見られないために、見過ごしたり、勘違いしたりして治療を行わない危険性を回避するためには、やはり初期症状をおさえておいて、「なんか変だな」と思ったときにすぐ気づくことが大切なのです。

4) 第2期(感染から3ヶ月以降~3年程度)

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梅毒の第2期では、主に皮膚に、非常に多種多様な症状が出ます。梅毒に感染してから約2~3ヶ月ほどしてから現れる症状です。

梅毒に感染して約3週間あたりから見られる「しこり」や「太ももの付け根の腫れ」などが落ち着き、しばらく症状が見られない時期に病原菌が血液の流れに乗って全身に広がります。だから全身に症状が現れるのです。

・第2期の症状1) 「バラ疹」が全身に

顔や首、胸、背中、腹など全身の皮膚や粘膜に現れる1?2cm程度の薄い赤から赤紫のような発疹は、梅毒の特徴的な症状の一つです。色や形が薔薇のようであることから、「バラ疹」と呼ばれているそうです。

このバラ疹は初期硬結や硬性下疳と同じく、ほとんど痛みや痒みが現れず数週間経つと消えてしまうのが特徴です。

バラ疹は梅毒の中でも最も特徴的な症状であり、自分が梅毒に感染しているかどうかがよく分かります。「バラ疹」で画像検索してみて、もし同じような症状が見られた場合はすぐにでも病院へ行って治療をしましょう。
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・第2期の症状2) 梅毒性の丘疹

上記1)で説明したバラ疹が自然治癒をすると、「梅毒性の丘疹(きゅうしん)」が皮膚に現れることが多いと言われています。

梅毒性の丘疹はバラ疹よりも小さく、約1cm程度のワイン色の隆起であり、触ると硬く、やや光沢があるのが特徴です。そして、発症する部位はバラ疹と同じく全身です。

・第2期の症状3) 扁平コンジローマ

扁平コンジローマとは
  • 前述した丘疹が性器や肛門、わきの下、など汗をかきやすく湿り気のある場所にできたもの
  • えんどう豆ぐらいの扁平に隆起した柔らかい丘疹や裂肛のような傷を作り、表面が白く盛り上がってただれ、分泌物を出すようになります

ちなみに、「扁平コンジローマ」と「尖兵コンジローマ」は名前が似ていますが、異なるものですから注意してくださいね。

・第2期の症状4) 梅毒性の乾癬(かんせん)

これも扁平コンジローマと同じく、丘疹(きゅうしん)からできます。手のひらや足の裏など角質が硬く、皮が厚い部分に梅毒性の丘疹ができた後に発症するものです。

梅毒性の乾癬を引っ掻くとフケのようにポロポロと落ちるのが特徴的で、これを梅毒の診断基準とする医師も多いそうです。

・第2期のその他の症状

これらはあまり見られませんが、次のような梅毒に特徴的な症状もあります。

梅毒に特徴的な症状
  • 口腔内に現れる多発性の口内炎
  • 蝶が羽を広げたような腫れが扁桃腺に見られる「梅毒性アンギーナ」
  • 約20mmの円形脱毛が頭部のあちこちで見られる「梅毒性脱毛」
梅毒の第2期で現れるその他の全身症状
  • 発熱
  • 食欲不振
  • 倦怠感
  • 体重の減少
  • 全身のリンパ節の腫れ
  • 関節痛

これらは他の病気でもよく見られる症状ですので、これを梅毒に感染しているかの判断に用いるのは難しいでしょう。
上記1)~4)で挙げた「梅毒の第2期で特徴的な症状」を判断基準にするのが最適です。

5) 潜伏梅毒とは?梅毒の潜伏期間はどのくらい?

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色々な症状が出る梅毒第2期ですが、そのまま治療をせずに放置しておくと自然と梅毒の第2期がおさまり、梅毒の第3期に移行する前に再び「潜伏期」が訪れます。これが3年間にも及ぶ長い潜伏期間なんです。

この潜伏期では梅毒の第2期が再発するくらいで、特に表立っては症状が見られないことが特徴です。

潜伏期の後、3期・4期に進行する確率は?
この梅毒の潜伏期の後、「晩期梅毒」である梅毒の3期と4期に進行する確率は、約30%とも言われています。怖い病気、と言われているわりには症状が進行する確率は低いと思いませんか?

梅毒は通常抗生物質を投与することでしか治療できないのですが、近年は普通の風邪でもよく抗生物質が処方されていて、風邪を治そうと抗生物質を飲んでいるうちに知らず知らずのうちに梅毒が完治している場合があることから、放置していても梅毒の進行確率がこの程度で抑えられているものと考えられます。

しかし、梅毒は第2期までにきちんと治さずにいると、その後命にも関わる非常に重篤な状態まで進んでしまいます。ですから、初期症状が出て、疑わしいと思ったら、すぐに検査を受けることをオススメします。

匿名・無料で梅毒感染を検査できます!

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地域によっては、保健所をはじめとして各地域に登録されている検査機関もあるようです。このような機関では、郵送などの方法によって、梅毒をはじめとする性感染症を匿名で検査することもできるようです。

また、無料で検査できるところもあります。保健所などの検査機関は、東京福祉保健局のホームページからも探すことができますので、梅毒に感染しているかどうかが気になったら見てみてくださいね。

詳しい検査方法については少し専門的な内容ですので後述します^^

梅毒の検査、これだけは知っておこう!
地域によって、保健所など無料で検査できる機関があり、匿名で郵送でも検査可能ということだけはぜひ知っておきましょう。不安になったらすぐに検査を受けてほしいと思います。

検査に関してご理解いただいたところで、まずは予防です。せっかく治療しても予防や感染経路の知識がないと、繰り返す可能性があります。まずは感染経路を理解しておきましょう。

梅毒の感染経路は?唾液の飛沫感染やお風呂からは?

梅毒の原因菌である梅毒トレポネーマですが、どのようにして感染してしまうのでしょうか。ここでは、感染の原因である「感染経路」について説明します。

1) キスを含む性行為にはもっとも多い感染経路!

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梅毒は性感染症の代表とも言える感染症のひとつ。一度のセックスで梅毒に感染する確率は、およそ15~30%と言われています。結構高いですよね。やはり感染経路として最も多いのは性行為だと言われています。

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上のグラフ、女性の感染原因経路の推移を見ても、異性間の性的接触がやはり多いのです。

ただ注意したいのは、「どこからがセックスなのか?」ということ。

性器を用いたセックスはやはり感染確率が高いようですが、性行為のしかたや体の状態によってはキスでも感染リスクがあるそうです。性行為には、性器をつかったセックス以外にも、口で性器を愛撫するなどの「オーラルセックス」や性器具を用いた性行為などがあります。

一般的に梅毒トレポネーマは皮膚や粘膜の傷などから侵入し、全身に広がってしまうと言われています。病原菌に感染した人の血液や体液には病原菌が存在しているため、口内炎や歯肉炎などで口の中に傷がある場合はそこから感染してしまう可能性があるのです。

場合によってはキスでも感染する可能性があるというのはそういうことです。

2) 唾液や汗などでも感染リスクがある

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血液以外の体液からでも感染する可能性があります。一般に体液と言うと、唾液や汗、精液なども含みます。唾液からの感染はそれほど多くないようですが、「性器を使っていないから梅毒にはならない」とは言い切れないようです。

たとえば感染した人が口をつけたジュースやお茶などを飲むと、間接的に口が触れます。口が傷ついていたり、口内炎があったり、歯肉からの出血があったりすると、このような場合も感染する可能性があるそうです。

3) 輸血など血液の針刺し行為による感染

梅毒の病原菌をもっている人の血液の針刺し行為を行えば、そこから感染することもあります。代表的なものとしては輸血などが挙げられます。

4) お風呂では感染しない!

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お風呂など、日々の暮らしの環境下でも感染するのかどうかは気になるところですね。梅毒トレポネーマはそれほど強い細菌ではないといわれています。

感染症法に基づく消毒方法を見てみると、梅毒トレポネーマは「42度以上の温度で速やかに死滅し、4度では3日間で感染力を失う」とされています。お風呂での感染はあまり考えられないようです。ひとまず安心ですね。

女性が特に注意したい妊娠時の子供への母子感染

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梅毒で注意しなければならない点の一つが「母子感染」の可能性。母子感染とは、お母さんが細菌やウイルスに感染してしまい、治療せずに放置したまま妊娠・出産すると、病原体が赤ちゃんにも感染してしまうことです。

赤ちゃんがまだお腹の中にいるときに、胎盤を通して赤ちゃんに感染したり、分娩が始まって産道を通るときに感染したりします。梅毒にはこの「母子感染」の危険性があります。

先天性梅毒とは?
梅毒に感染した女性がきちんと治療を行わずに赤ちゃんを妊娠・出産してしまうと、赤ちゃんをは生まれつき梅毒に感染した状態になってしまいます。これを「先天性梅毒」といいます。
先天性梅毒の赤ちゃんはどんな症状が?
赤ちゃんが先天梅毒にかかってしまうと、早産や死産、たとえそうならずに出産できたとしても、皮膚の傷、血液が混じった鼻水、貧血、頭が小さい、発達が遅れる、発作をもつなど体の障害を引き起こす場合があります。

病状によっては無くなってしまうこともあり、先天梅毒で死産となったり、誕生後すぐに赤ちゃんが亡くなってしまう確率はおよそ40%

先天梅毒に感染する確率は?
妊娠しているお母さんが梅毒に感染して治療を怠ったり、治療が遅かったりすると、生まれた赤ちゃんが先天梅毒にかかってしまう確率はおよそ40-70%もあると言われています。生まれたとしても、すぐに治療が必要になるケースがあるそうです。

早期の治療が何よりも大切なことがここからも分かりますね。
さて、次のは女性にもできる梅毒の感染予防対策を理解しておきましょう。

梅毒を予防するには?女性ができる感染対策

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1) 性行為にはしっかりと配慮しよう!

性感染症である梅毒をしっかり予防する上で、性行為について日頃からしっかりと考えておくことは大切です。梅毒の病原菌に感染している人と皮膚や粘膜が直接触れ合ったり、体液や血液が自分の粘膜などに直接入ってきたりすると、感染する可能性が高まります。

相手の人が感染しているかどうかは、外から見ても分かりません。そのため、不特定多数の人と性行為をすれば、感染する可能性がさらに高まってしまうと言われています。むやみな性行為は控えましょう。

2) コンドームをきちんと使おう!

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梅毒に限らず、性感染症の予防にはコンドームを正しく使用することが推奨されています。コンドームを使用すれば、病原体を含んだ精液、膣分泌液などに直接触れることを防ぐことができ、体内に病原体が侵入するのを防いでくれます。

ただし、コンドームの使用だけでは絶対に感染を予防できるとは限りません。予防率100%ではないんです。キスやオーラルセックスなど、コンドームを着用していない部分で性行為を行えば、そこからの感染も考えられます。

また、コンドームが傷ついていたり、破れたりしていれば、その効果が発揮できず感染するかもしれません。

3) 早めの医療機関受診が大切!

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梅毒は早期治療が何より大切です。不安な時、あるいは心当たりがある時、疑わしい症状を覚えたときなどは早めに医療機関を受診したり、抗体検査を行いましょう。怖いのは感染することではなく、そのまま放置しておくことです。きちんと専門の医師などに相談するようにしましょう。

梅毒の初期症状には女性は気づきにくいという特徴がありましたよね。女性の場合は特に、結婚前・妊娠前に検査しておいた方がよいと思います。

さて、もし梅毒であることに気づかずに潜伏期間を経て第3期以降に重篤化(じゅうとくか)すると、どうなってしまうのか見ておきましょう。

梅毒の症状が進行すると死に至る?末期症状と完治は?

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梅毒の初期症状(第1期)、第2期のうちに抗生物質などを服用してしっかりと治して仕舞えば第3期に移行することもありませんが、放置していていると病状が進行して潜伏期間を経て、次第に全身に症状が現れてきます。

1) 第3期(感染から3~10年程度)

梅毒の第3期以降は、現在はほとんど見なくなった稀な症状です。しかし、感染を放置していて、万が一第3期を迎えた時の結末を把握しておきましょう。

梅毒の第3期では、全身にくまなく巡った梅毒の病原菌(梅毒トレポネーマ)が、皮膚だけでなく、肝臓や腎臓などの内臓、筋肉、骨まで侵食し始め、感染した器官や組織に「ゴム腫」と呼ばれる硬いしこりやコブ状の腫れを形成し、周辺の組織をも破壊し始めます。

梅毒の第3期の症状
  • ゴム腫
  • 皮膚に大きな潰瘍が現れる
  • 全身の血管の炎症が著しくなる
  • 脳や脊髄にダメージを与える「神経梅毒」
こうした重い症状まで出始め、本格的に生命の危険が迫ってきます。

2) 第4期(感染から10年~25年程度)

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梅毒が進行していき末期の状態となったものが梅毒の第4期です。ここまでくると現代ではほとんど見られない症状ですが、「ペニシリン」等抗生物質がなかった江戸時代に梅毒が流行した際は、このステージまで症状が進行してしまい、命を失った人も多かったと言われています。

梅毒の第4期の症状(末期症状)
  • 全身の血管や神経がどんどん侵されていく
  • 大動脈瘤ができたり、脳神経が侵される
  • 歩行困難な状態や痴呆等の脳障害も現れ始める
  • 末期症状で治療で回復できない。死を待つのみ

梅毒の初期症状から末期症状まで詳しく説明してきましたが、いかがでしたか?
梅毒を放置する怖さがよく分かったと思います。

梅毒は進行してしまえば治療の甲斐もなく後遺症が残ったり命を落とす危険性をはらんでいますが、しっかり治療すれば治る病気ですので、後悔する前に早めの対策を講じていきましょうね。

次は、梅毒検査の結果、陽性と診断された場合の治療方法について見ていきましょう。

梅毒の治療方法や費用は?完治しても再発リスクあるの?

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梅毒はかつては大変怖い病気として巷で恐れられてきましたが、抗生物質であるペニシリンが使われるようになってからは治療可能な病気と考えられるようになってきています。

梅毒の治療方法には、内服薬(抗生物質)や注射薬を用いる場合もあれば、内服薬(抗生物質)のみによって治療する場合もあるようです。

治療にあたって、一緒に生活しているパートナーがいる場合は、お互いに受診や検査を行うことも大切です。早期の発見はとても重要なことですから、自分が梅毒だと診断を受けた場合はパートナーにも検査を進めるのが良いでしょう。

1) 抗生物質(ペニシリン)を服用する

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梅毒に罹患した場合は、ペニシリン系の薬剤を内服することが推奨されているようです。これらを2週間から4週間、症状によっては4週間から8週間、長い場合には8週間から12週間程度によって服用を勧められると言われています。

ただし、服用に際して、例えばにんしんしていたり、ペニシリン系薬剤に対してアレルギーがある場合は異なる薬剤を用いることもあります。医療機関から処方される薬剤を服用しましょう。

治療においては、自身の勝手な判断で通院をやめたり、服薬量を変えたりせずに、医師の指導のもとできっちり完治するまで治療を続けることが大切だと言えます。また治療している期間は、血液や体液を他の人に触れさせないように最大限に配慮しましょう。

2) 点滴による治療

梅毒に罹患した状態で10?25年もの長期間放置したままでいた場合、やがて神経などの諸組織にもダメージを受けてしまい、体のマヒや精神的な症状など、前述したような神経梅毒の症状が現れてきます。

神経梅毒まで症状が進行すると、治療は薬の服用だけではなく、点滴治療も必要になる場合があります。10日から2週間程度にわたって点滴治療が行われるようです。

梅毒の治療期間はどのくらい?入院は必須?

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梅毒の治療法について紹介してきましたが、それらをまとめると治療に必要なおおよその期間が推測できます。感染状態が第何期かによっても服薬期間が変わってくるようです。

薬の服用が必要な期間
  • 第1期の梅毒:2週間から4週間
  • 第2期の梅毒:4週間から8週間
  • 第3期の梅毒:8週間から12週間
※第4期は末期症状で治療が難しい状態です。

感染してから長期間が経過している場合や、感染状態が不明な梅毒の場合は、8週間から12週間にわたって服薬することがあると言われています。上記のように薬の服用による治療が中心ですから、入院をする必要はありません。

さて、治療方法もわかったところで、やはり梅毒が不安になった人が通る道、「梅毒の検査方法」について、もう少し詳しく見ていきましょう。

梅毒の検査方法は?費用や検査期間を教えて!

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梅毒に感染したかどうかを知りたい場合、医師による診察または血液検査(抗体検査)を用いるようです。ただ梅毒に感染してまだ十分な時間が経過していない場合は、血液検査を行なっても異常を示す反応が現れないこともあると言われています。

このため、十分に期間を置いてから検査を行い、そのうえで結果を確認する必要があります。目安としては、感染してからおよそ3週間ほど置いてから検査すると良いと言われています。

一般に用いられる検査には、大別して「STS検査」と「TP抗原法検査」の2つの方法があるようです。

1) STS検査

牛からとった脂質と血液に含まれる成分を反応させる検査方法です。梅毒に感染すると梅毒の病原菌に対して体が免疫反応が起こります。すると体には病原菌に対して抗体が作られます。

この抗体が体の中に存在するかを検査することで、病原菌が体内に存在するかどうかを把握できます。

STS検査の長所
  • 後述するTP抗原法と比べると感染状態がすみやかに判明する
  • 体内で作られる抗体の量は梅毒の進行状態に呼応して増減する
  • 治療の効果が出ているか判定したい場合にも有効

測定する抗体の値が通常の人の「8倍」というのが一つの目安だとされており、その値以下になれば最初の治療効果が認められるようです。ただし治療から6ヶ月が経過しても測定値が通常の16倍を下回らなければ、「治っていない」または「再感染」と判断が下されるようです。

ただし、このSTS検査では、梅毒ではないのに異常、つまり梅毒に感染しているという結果が出ることがあるようです。妊娠していたり、リウマチなどの膠原病に罹患していたり、肝臓の疾患や梅毒以外の感染症に罹患していると検査結果が「陽性(梅毒に感染している)」と出てしまうことがあるようです。

2) TP抗原法

こちらもSTS検査と同様、体内に作られる抗体を見る検査方法です。ただし少々アプローチが異なっており、STS検査が「牛からとった脂質と血液成分を反応させる」検査であるのに対し、TP抗原法では「梅毒の病原菌と体内で作られる抗体を直接反応させる」という検査方法をとるようです。

3) STS検査とTP抗原法のメリット・デメリット比較

ここで、STS検査とTP抗原法それぞれのメリット・デメリットを整理してみましょう。

STS検査のメリット/デメリット
◯STS検査のメリット
  • 検出感度が良く、感染してから比較的早い段階で感染状態が判断できる
  • 症状の経過などの変化に合わせて検査結果も変動するので、治療の効果が出ているかどうか判断するのに使うことができる

◯STS検査のデメリット

  • 梅毒以外にも体の状態によって陽性反応を出すことがあり、検査結果の信憑性がすこし低い
TP抗原法のメリット/デメリット
◯TP抗原法のメリット
  • 梅毒の病原菌以外による反応が少ない、もしくはほとんどない

◯TP抗原法のデメリット

  • 感染してから反応が出るまでに時間がかかり、早期判断には向かない
  • 感染により異常な反応が出ると、長期間にわたって異常を表す反応が続くことがあるため、治療の経過を見たり、治療効果を判断したりするのには不向きである

最後にさらに恐ろしい、でも近年増えている重複感染について理解しておきましょう。

梅毒ではHIVなどとの「重複感染」にも注意が必要!

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梅毒に罹患している状態ですと、進行状態にかかわらず、性病の中で最もリスクが高いと言われているエイズ(HIV)に感染する確率が上がることも報告されています。梅毒に感染している方はHIVの検査も受けると良いでしょう。

重複感染とは
  • 梅毒とHIVのように2つの病気が重なって感染している状態
  • 最近では重複感染している方が増えている
  • 梅毒に感染することで免疫機構が弱くなり、HIVにも感染しやすくなる(※)
※今なお研究されている最中ですがこのように考えられています。
重複感染するとどうなるの?
2つの病気に重複感染してしまうと、症状がとても深刻なものとなったり、通常であれば長期間経っていなければ見られないはずの症状まで急速に進行したりするといいます。

このような2つの感染が重複してしまうとリスクも高くなるため、全国の保健所ではHIV検査と同時に梅毒も検査してくれるところが多数あるようです。自分が梅毒ではないかと思ったときは、HIV検査または梅毒の検査を受ける機会があるならば、2つ検査を一緒に受けることも念頭に置いておきましょう。

【まとめ】後悔しないよう結婚前・妊娠前に必ず検査を

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いかがでしたでしょうか?

梅毒の初期症状や特徴、無料・匿名で検査ができること、進行ステージと治療方法や末期症状、感染経路と女性ができる予防法などをご紹介してきました。

梅毒は性感染症のひとつです。今では抗生物質があるので、早期に治療すれば治る病気です。ただ、症状が見られる時期もあれば、いったん症状が治まってしまう期間もあるために「治った」と思ったり、見過ごしてしまったりすることもあり、大変な注意が必要です。

重症になると重い病気にまで進行したり、場合によっては命を脅かす危険性もあります。疑わしいときは専門の医療機関などで早めの診断をすることが何よりも大切です。
また、正しい予防知識をつけることも大事なことですね^^

大切な人とスキンシップを楽しむためにも、将来生まれてくる赤ちゃんに母子感染させて辛い思いをしないためにも、梅毒など性感染症の予防と早めの対策、婚活前・妊活前など気になったら検査することを心がけましょう!

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